当システムの目的

「当システムの目的は介護サービスのかかえる課題を解決すること」

現在は計画作成者であるケアマネージャとサービスを提供するヘルパーとの立場の違いにより、サービス利用者の満足度は必ずしも高くありません。 利用者サービス実績を一元管理するシステムを作成し、計画と照合し、サービス利用者の満足度向上を図ります。

〇介護サービスの現状について
 現状、利用者が介護保険を利用したサービスを受けるためには利用者がケアマネージャと面談し、ケアマネージャがその面談結果をもとにケアプランを作成します。
そして、訪問介護事業所にケアプランに基いたサービス提供を依頼します。
訪問介護事業所(ヘルパー)では、そのケアプランをもとに利用者にサービスを提供します。
 しかし、利用者とケアマネージャの面談時間は限られており、利用者の日常生活の現状や希望するサービスを完全に把握しケアプランに落とし込むことは困難です。
現実的にはこのようにケアプランが作成されているために、予期しない、計画されていないサービスを要求されることが非常に多い状況です。
 そのため、介護サービス提供者(ヘルパー)の大きな負担になっています。
 また、定期的にケアプランの見直しを行うことはできるが、ヘルパーからケアマネージャに実際提供したサービス内容やその回数など根拠に基づく実績情報を適時に提示することができないため、利用者やそのご家族及び担当ヘルパーのサービスの追加・変更の要望が、ケアプランへ反映されることは難しく、かつ時間がかかる状況であす。
 このため、当社では利用者の状況や要望が正しく組み込まれていないサービスを提供していると考えています。

〇懸念される課題
 現状において利用者のケアプランにない要望が頻発しています。
その要望に対応するためには、「利用者の現状の再確認」「そのサービスを提供してよいかケアマネージャへの確認」などの作業が伴い、サービス提供するまでに相当な手間暇がかかります。
 その運用をマニュアル化し、よりスムーズなサービス提供を心掛けているが、計画外の作業は確実に発生し、そして増えており、計画内のサービス及び資料作成などの時間が圧迫されています。
そのため、本来の業務である介護サービスの提供以外の雑務がさらに増加し、スタッフの意欲がそがれ、サービス品質の悪化が懸念されます。
さらに、そのことにより、利用者満足度が低下し、それが顧客減少につながり、経営上の重大な危機となると考えらます。

〇本事業における取り組み内容
 これまで、当社では表計算ソフトや市販の専用ソフトウェアの導入によって雑務の軽減と効率化を目指してきました。
そして介護サービス計画とその提供実績の差異の根絶などある程度の効果を上げてきました。
 しかし、懸念される課題で指摘したような状況、そして、さらには今後の介護事業需要の増加また人材不足などを考慮した場合、今までのような各部署ごと業務ごとの業務改善では限界があります。
そのために抜本的に全社的に業務の仕組みを見直す必要があると考えました。
 そこで、当社独自の専用ソフトウェアを全社的に導入することで、ケアマネージャに対して根拠に基づく情報を適時提供できる仕組みを実現します。
この仕組みにより、明確な根拠に基づくケアプランの見直しを行うことが可能となり、利用者の要望するサービス、利用者の状況に応じた本当に必要なサービスをケアプランに組み込むことが適時にできるようになります。
 このことで、利用者には介護保険内でサービス提供できる内容が多くなり、さらにスタッフはケアプランにない要望を受ける頻度が減り、サービス品質の維持向上につながると考えています。
 さらに、システムを作成することで、業務フローの見直しが行われ生産性が大きく向上します。